PREP法とは?ECのコンテンツ制作に役立つ文章モデルを解説
2023.03.08EC事業者ならコンテンツマーケティングの一環として、ブログ記事を執筆(Webライティング)する機会も多いのではないでしょうか。SEOを意識したライティングにはさまざまなテクニックが紹介されています。しかし文章は、
「ユーザーにとって分かりやすい」
「ユーザーに伝わりやすい」
という点が本質です。では、どうすればユーザーに伝わりやすい文章が書けるのでしょうか。
今回はそんな課題を解決するために、PREP法をご紹介します。文章モデルの一つであるPREP法は、結論を最初に持ってくる書き方が特徴です。SEOにも効果的とされる手法を学びながら、記事コンテンツの質向上を目指しましょう。
目次
PREP法とは?
PREP法とは、分かりやすい・説得力のある文章を執筆するために用いられる文章モデルです。
PREPは、
Point | 要点(結論・主張) |
Reason | 理由(結論にいたった理由・そう主張する理由) |
Example | 具体例(理由に説得力を持たせるための事例・データ・状況) |
Point | 要点(結論・主張) |
の4つの頭文字を取ったもので、この順番で文章が構成されます。
要点(結論)を文章のはじまりで主張し、次にその理由を説明。さらに理由に説得力を持たせる事例やデータを紹介してから、最後にもう一度要点を述べます。
例文を見てみましょう。
PREP | 例文 |
P 要点 | WebライティングにはPREP法が効果的だ |
R 理由 | なぜなら聞き手に分かりやすく、ストレスを与えない文章構成だからだ |
E 具体例 | 記事の冒頭に結論があると、悩みをすぐに解消できる |
P 要点 | したがって、WebライティングにはPREP法が効果的だ |
このようにPREP法を用いると文章の構成がまとまりやすく、伝わりやすい記事を書けます。Webライティングはもちろん、ビジネスライティングの世界やプレゼンテーションにも応用できるだけに、ぜひ覚えておきたい手法です。
なぜPREP法がWebライティングに有効なのか?
PREP法がWebライティングに有効な理由は大きく3つです。
- ユーザーにストレスを与えない
- ユーザーが読みやすい
- 記事を書きやすい
【ユーザーにストレスを与えない】
文章の書き方では「起承転結」が有名ですが、この構成は小説やエッセイ、映画やドラマの脚本のようにストーリー性がある文章には効果的です。しかしWebライティングでこの手法を採用すると、結論がいつまでも分からず、ユーザーは読み進めるうちにストレスを感じてしまいます。とくにGoogleのような検索ツールでは、ユーザーは何かしらの答えを求めて記事を読む機会が多いはずです。PREP法なら、最初に結論が提示されるため、ユーザーはストレスなく記事を読み進められます。
【ユーザーが読みやすい】
PREP法は文章の構成がシンプルになるよう設計されています。最初に結論が提示されているため、ユーザーが文章のポイントを理解しやすく、読みやすい文章に仕上がります。また構成があらかじめ設定されているので、話題が脱線せず無駄な文章を削れる点もメリットです。
【記事を書きやすい】
ユーザーにとって読みやすい文章は、記事を書く執筆者にとっても書きやすいものです。事前にPREPの各項目の内容を決めておき、そこに肉付けしていくイメージで文章を書いていけばスムーズな執筆につながります。
読みにくい文章の原因の一つに、執筆者本人の頭の中で情報が整理されていないケースが挙げられます。あらかじめ構成が決まっていれば、迷いなく文章を書き進められるため、執筆スピードの向上にも最適です。
【SEOにも効果的】PREP法を用いたWebライティングの方法
ここまでPREP法の概要やメリットについて解説しました。では、実際にEC事業者がPREP法を用いて記事を執筆する際には、どのような手順で進めていけばよいのでしょうか。SEOの視点も絡めながら、執筆の手順を見ていきましょう。
1.記事執筆のゴールを考える
まずは記事を執筆する上でのゴールを設定します。
記事コンテンツを執筆する際に陥りがちな間違いに、「いきなり書き始めること」が挙げられます。これは地図も持たず見知らぬ土地で車を走らせるようなもの。書いている途中で方向性が間違ったり、論理が破綻したりと読みにくい文章に仕上がってしまいます。
PREP法でも最初に結論を提示するように、まずは記事を執筆する上でのゴールを設定しましょう。
- この記事をどんなユーザーに読んでもらうのか
- 記事を読んだユーザーにどんなメリットがあるのか
- 記事からどんな行動変容を促したいのか
といった部分を明確にしておきます。
さて、SEOならKWによってある程度ゴールのイメージが浮かんできます。この際に、顕在的なニーズと潜在的なニーズを汲み取るのがポイントです。
例えば「SEO とは」というKWでは、「SEOについて知りたい」「SEOの言葉の意味を知りたい」という顕在的なニーズが想定されます。では潜在的なニーズにはどのようなものが考えられるでしょうか。例えば、「ブログ記事の流入を伸ばしたい」「SEOの具体的な施策を知りたい」といったニーズが想定されます。
このようにKWのニーズを深掘りしていくと、記事に含むべき情報に厚みが生まれ、ユーザーが満足できるコンテンツを執筆できます。
2.PREP法を用いて見出しを作成する
次にPREP法を使いながら、見出しを作成していきましょう。ここでもまだ執筆はせずに、見出しだけを設定します。例えば、次のような具合です。
上記の画像は、本ブログで掲載している記事の見出し構成です。これを見ると、PREPの順番に合わせて、見出しタグ(hタグ)を設定しているのが分かります。実際に記事を執筆する前に、まず骨組みとなる見出しの部分を書き出していきましょう。
こうすれば、ユーザーにとって読みやすいPREP法の組み立てと、SEOに強いタグの設計を同時に進められます。
3.情報が足りないと感じたらリサーチする
見出しを設定後に情報が足りないと感じたらリサーチを行います。とくにExample:具体例の部分はリサーチ力が必要な部分です。もし執筆する記事に関して自社に事例があるなら、積極的に活用しましょう。こうした情報は自社だけが持つオリジナルの情報で、説得力が増すだけでなくGoogleからの評価も高まります。
4.記事の執筆をおこなう
ここまで取り組んだら、はじめて記事の執筆をはじめましょう。
これまでの段階で構成はしっかり整えられています。あとはその構成やリサーチした情報を元に文章を書いていくだけです。
まとめ
今回はECのコンテンツ制作に役立つ文章モデル・PREP法について解説しました。
PREP法とは、分かりやすい・説得力のある文章を執筆するために用いられる文章モデルです。Point (要点)、Reason (理由)、Example(具体例)、Point (要点)の4つの順番で文章を構成し、ユーザーが分かりやすく読みやすい記事に仕上げられます。
PREP法の構成はSEOの見出し設定を考える際にも役立ちます。「記事構成が定まらない…」と悩んでいる方や、「読みやすい文章を書きたい」という方はぜひ取り入れてみましょう。