これでバッチリ!EC向けのASPサービスとは?まとめて解説
2019.05.04ASPサービスとは、インターネットを通じてソフトウェアを利用できるシステムのこと。EC事業者にとってメリットが多く、サイト構築の定番サービスとして定着しています。
一方で、覚えておきたいデメリットもいくつか存在します。導入する事業者としては、サービスの概要だけでなく、強みや弱みについてもしっかり把握しておきたいところ─。
そこで今回は、ASPサービスの概要や、メリット・デメリットについて解説していきます。あわせて、おすすめのEC向けASPサービスもご紹介していますので、ASPサービスについてまるごとチェックしたい方にぴったりな記事となっています。
目次
ASPサービスとは?
そもそも、ASPサービスとはどのような仕組みなのでしょうか?ASPとは「アプリケーション・サービス・プロバイダ」の頭文字を取ったものです。
ECサイト向けのソフトウェアをネットを通して利用する
従来までECサイトを構築する際は、ソフトウェアを購入してサービスを導入する形が一般的でした。しかしASPサービスでは、インターネットを通じてソフトウェアを利用することができるため、導入コストや運用・管理の負担を大幅に軽減。
また、クラウド上にサービスが置かれているため、サービス会社のバージョンアップに合わせて最新のシステムを利用することができます。
ASPサービス3つのメリット
ここからは、ASPサービスの内容をより詳しく知るために、サービスのメリットとデメリットを見ていくことにしましょう。
ASPサービスを利用するメリットとして、次の3つが挙げられます。
コストを削減できる
管理・運用の負担が軽減する
地理的・時間的制約に縛られない
1.コストを削減できる
1つ目のメリットは、コストを削減できるということ。
ASPサービスは、インターネットを通じてサービスを利用することができるため、従来までのインストール型の仕組みに比べ、導入コストを大きく削減できます。
また、運用や管理・保守にかかる物理的スペースも最小限に抑えられる上、必要最低限の人材でサービスを提供できることから、人件費の抑制にも繋がります。
月額料金制なので、予算の見通しが立ちやすい点もメリットと呼べるでしょう。
2.管理・運用の負担が軽減する
2つ目が、管理・運用への負担が軽減するということ。
クラウド上でシステムを管理するASPサービスは、運用にかかる負担を軽減することが可能です。また、サービス会社がシステムそのものの管理や保守を担ってくれるため、事業者はECサイトのマーケティング業務に専念することができます。
自社サーバーの準備が不要な点や、オフィスや事務所といった物理的スペースを確保する手間も最小限に抑えられるため、導入時の負担を大きく軽減できるでしょう。
3.地理的・時間的な制約に縛られない
3つ目のメリットは、地理的・時間的な制約に縛られないということです。
ASPサービスは、インターネットを通じてサービスを利用するため、ネット環境さえあれば「いつでも・どこでも」サービスを利用することができます。個人や小規模でECサイトの運営をスタートする場合、わざわざ専用のスペースを確保するとなると、余計なコストや手間が発生してしまいます。しかし、時間や場所に捉われずにサービスを利用できるASPなら、こうした障害を簡単に飛び越えることが可能です。
ビジネスの形態や概念を柔軟に変化させることができる点も、ASPサービスの大きなメリットと言えるでしょう。
ASPサービス3つのデメリット
ASPサービスにはEC事業者にとってさまざまなメリットを持っていますが、一方で覚えておきたいデメリットも内包しています。
ASPサービスのデメリットは、次の3つです。
システムのカスタマイズができない
ネット環境に左右される
セキュリティを外部に委ねることになる
1.システムのカスタマイズができない
1つ目のデメリットとして、システムをカスタマイズできない点が挙げられるでしょう。
ASPサービスは、事業者ごとに個別のサービスを提供する仕組みではなく、同じサービスを複数の事業者に提供する仕組みです。つまり、パッケージ化されたサービスを利用するということ。オプションの追加やプランの変更により機能を追加することはできますが、基本的にはシステムのカスタマイズに対応していません。
より独自色の強いサイトの構築や、細部までこだわったデザインを目指す場合は、デザインの自由度が高いものや、フルスクラッチ型のサービスを提供しているASPを選ぶ必要があるでしょう。
2.ネット環境に左右される
インターネットを通じてサービスを利用するASPサービスでは、ネット環境が必須となります。そのため、ネットワークの状況が不安定な場合や、障害により接続できないケースではサービスそのものも利用できなくなります。
これはASPサービスの最大の弱点と呼べ、インターネットによるサービスが一般化した現代社会では誰もが抱えるリスクと言えるでしょう。
3.セキュリティを外部に委ねることになる
3つ目のデメリットとして、セキュリティを外部に委ねることになる点が挙げられます。
ASPサービスでは、システムの管理や保守をサービス会社側が代行してくれます。これはメリットの1つでもあるのですが、一方で顧客情報や自社の販売データを外部に委ねるということになります。万が一サービス会社側から情報が流失した場合、事業者側は打つ手がありません。
こうしたセキュリティ面でのリスクを抱える点も、ASPサービスのデメリット言えるでしょう。リスクを最小限に留めるためにも、セキュリティ体制が充実したASPサービスを選ぶことが大切です。
おすすめのEC向けASPサービス3選
では、実際にECサイトを構築する際、どのASPサービスを選べば良いのでしょうか?ここでは、数多くのASPサービスの中から、ECサイトの構築におすすめのサービスを3つご紹介します。
1.Make Shop(メイクショップ)
- 初期費用:10,000円~
- 月額料金:3,000円~
- 料金プラン数:3種類
1つ目にご紹介するASPサービスは、「Make Shop(メイクショップ)」です。
メイクショップは、2004年からサービスを提供しているECサイト向けのASPサービス。7年連続で流通総額(=受注金額)国内No.1に輝くなど、売れるネットショップを構築できるサービスとして広く知られています。
サービスの特徴は、圧倒的な機能数の多さ。2019年5月現在でリリースされている機能は651種類にのぼり、他のASPサービスと比較しても突出しています。ASPサービスではシステムのカスタマイズができない点がデメリットとご紹介しましたが、メイクショップなら数多くの機能を次々とリリースしているため、このデメリットを補うことが可能です。
また、電話サポートやメールサポート、質問掲示板、デザイン質問掲示板といったサポート体制も充実。ECサイトを運営するための環境がしっかり整っています。
料金プランは3種類用意されており、初期費用は10,000円~、月額料金は3,000円~と手軽な料金で利用できる点も魅力の1つです。
2.Shop serve(ショップサーブ)
- 初期費用:15,000円~
- 月額料金:11,400円~
- 料金プラン数:4種類
「Shop serve(ショップサーブ)」は、1999年にサービスがスタートしたASPサービスです。2019年でサービス提供から20年を迎え、ECサイト向けのASPサービスの定番として多くのユーザーの支持を集めています。
サービスは、20年の運用実績を生かした、ノウハウの蓄積が最大の強み。サイトの売上を最大化するための仕組みや方法に関する膨大なデータを活用して、商材ごとにきめ細やかなサービスを提供してくれます。事業の成功に向けて、限りなく正解に近い「方程式」を提示してくれる点は、事業者にとって大きな魅力と言えるでしょう。
また、サービスはサイトの構築から運用・管理に至るまで「オールインワン」で提供してくれるので、すべての作業をショップサーブで完結することが可能です。
料金プランは4種類から選ぶことができ、事業の規模によって選択が可能。初期費用は15,000円~、月額料金は11,400円~と、標準的な料金設定となっています。
3.Future shop(フューチャーショップ)
- 初期費用:22,000円~
- 月額料金:22,000円~
- 料金プラン数:2種類(実質6種類)
最後にご紹介するASPサービスは、「Future shop(フューチャーショップ)」です。
2003年にサービスを開始したフューチャーショップは、時代のトレンドを掴みサービスに反映するレスポンスの早さが特徴です。越境ECの拡大に合わせて、2014年には海外向けECサイトの構築サービスをリリース。Apple payやオムニチャネル化の導入など、売上に繋がるサービスをいち早くリリースしている点は特筆に値します。
フューチャーショップでは「commerce creator(コマースクリエーター)」と呼ばれる独自の機能を採用していますが、こちらはECサイトのパーツを細分化して組み合わせることで、自由度の高いデザインを提供する仕組み。アパレルや化粧品といったブランドイメージを重視する事業者にとっては、理想のサイトデザインを形にできるとあって高い人気を集めています。
また、SaaS方式を採用することで、サービスの導入や管理・保守の負担を大幅に軽減。事業者はよりマーケティング活動に専念できる環境が整っています。
初期費用は22,000円~、月額料金も22,000円~に設定されています。料金プランは2種類用意されていますが、スタンダードプランはサービス内容にあわせて5つに分けられており、実質6種類のプランが用意されています。
まとめ
今回は、ASPサービスの概要や、メリット・デメリット、ECサイトにおすすめのASPサービスについてまとめてご紹介しました。
ASPサービスは、インターネットを通じてソフトウェアを利用することができる仕組みで、ECサイトの事業者にとってメリットの多いサービスとなっています。ネットワークを利用するシステムの性質上、ネット環境やセキュリティへのリスクがデメリットとして挙げられますが、信頼のおけるASPサービスを選ぶことで、リスクを最小化することができるでしょう。
本記事では、おすすめのASPサービスを3つご紹介しています。各サービスのより詳細な情報は、本サイトの別記事でも個別にご紹介していますので、そちらもぜひ参考にされてください。