【事例4選】ECサイトのコンテンツマーケケティング│D2C事例も紹介

EcWork編集部

ECサイトでのコンテンツマーケティングが、近年あらためて注目されているという記事を先日ご紹介しましたが、具体的にどのような事例があるのかは気になるところです。

そこで今回は、国内のECサイトのコンテンツマーケティング事例をご紹介します。EC業界のトレンドでもあるD2Cブランドの事例もご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

コンテンツマーケティングとは?

コンテンツマーケティングとは、ユーザーにとって価値があるコンテンツを提供することで、潜在顧客の獲得や既存顧客のファン化、ブランド価値の向上を目指すマーケティング手法を指します。

広告をただ配信する従来までの手法はマーケティング色が強く、ユーザーが嫌悪感を抱くケースも少なくありませんでした。一方でECサイトでは新規ユーザーの獲得のハードルが高く、「いかに広告色を感じさせず集客するのか?」が業界全体の課題でした。

そこで注目を集めたのがコンテンツマーケティングです。ECサイトでも2010年代からコンテンツマーケティングが急激に認知度を高め、自社ブログやSNS、動画といったコンテンツを各社がこぞって配信。広告のように強い訴求効果を求めるのではなく、ユーザーとの関係性を構築することに主眼が置かれている点が特徴で、自然な流れで集客に繋げることができます。

また、中長期的なスパンでファン化を促すことで、集客だけでなく購入後のリピート化を後押しし、サイト全体のLTV向上に繋げられる点もメリットです。

国内ECサイトのコンテンツマーケティング事例

では、国内のECサイトではどのようなコンテンツマーケティングに取り組んでいるのでしょうか。先進的な取り組みをしている4つのサイト事例を見ていきましょう。

今回は、ECサイトだけでなくコンテンツマーケティングが大きな価値を持つD2Cブランドの事例もご紹介しています。

事例1.北欧、暮らしの道具店

北欧、暮らしの道具店

ECでのコンテンツマーケティングの代表例として多くのメディアでも取り上げられるのが「北欧、暮らしの道具店」(以下北欧)です。

北欧は、北欧地域のインテリア雑貨やオリジナル商品を販売するECサイトですが、特徴的なのが圧倒的なコンテンツ量。商品1つ1つに詳細な情報や参考写真を掲載し、サイトを訪れたユーザーが現物を手に取らなくても商品の魅力や質感をすぐイメージできるよう工夫されています。

また、サイトを訪れるユーザーにとって為になる記事を定期的にアップ。YouTubeでは北欧のライフスタイルを取り入れた動画や、オリジナルドラマを配信。チャンネル登録者数は43万人(2021年5月現在)を数え、ドラマの第一話は再生数170万回を突破するなど大きな注目を集めています。

北欧の素晴らしい点は、これだけボリューム感のあるコンテンツを定期的に配信しているにも関わらず、徹底してブランドイメージを統一しているということ。ユーザーが商品を購入したことがないにも関わらず、サイトやブランドのファンになっているというケースが多いのは北欧のコンテンツマーケティングが成功を収めている証といえるでしょう。

事例2.土屋鞄製造所

土屋鞄製造所

1965年に創業した老舗の革製品ブランド「土屋鞄製造所」。質の高い商品だけでなく、ブランドイメージの向上に大きく貢献しているのがSNSを中心としたコンテンツマーケティングです。

同社が力を入れるのが、FacebookとInstagram。いずれも2010年代初期に開設されたアカウントで、10年近くの運用実績をほこります。一貫していたのは、SNSをユーザーとのコミュニケーションツールとして位置付けているということ。投稿するコンテンツには自社商品はもちろん、季節や日常の風景も頻繁にアップしています。ユーザーはこうした投稿からブランドへの親近感を抱き、結果としてファンの育成やサイトへの集客に繋がるという訳です。

ECサイトではコンバーションが最大の目的ですが、ただ「購入してもらうだけで終わり」という考え方では、継続的な集客やファンの育成に繋げることはできません。ユーザーに受け取って欲しいイメージをしっかり定義した上で、長期的にアカウントを運営することはコンテンツマーケティングに取り組む上での参考になるでしょう。

事例3.LION

リディア

幅広い生活用品を扱うメーカーとして確固たる地位を確立している「LION」。そのコンテンツマーケティングの中核を担うのが、生活情報メディア「Lidea(リディア)」です。

リディアではLIONが商品開発や顧客分析から得られた調査や研究を元に、毎日の生活に役立つ情報を発信。日常との関係性が深いコンテンツを届けることで、継続的なアクセスを見込みつつ、自然な流れで自社商品の訴求やブランドイメージの向上に結び付けています。また、SEOを意識したコンテンツ制作を念頭に置いているため、オーガニック検索からの流入を増やし潜在顧客を獲得している点も特筆すべてポイントです。

LIONは大手メーカーとしてブランドの地位を確立しているものの、かえってそれがユーザーとの新たな関係構築を阻害する要素にもなっていました。リディアを通してより身近にブランドの存在を感じてもらえれば、新規顧客の獲得はもちろん、これまでのイメージをアップデートする効果も期待できます。現在の地位に甘んじていては熾烈なEC業界の競争を勝ち抜けないという、危機感の裏返しとも受け取れるでしょう。

事例4.PHOEBE BEAUTY UP

PHOEBE BEAUTY UP

若年層を中心に絶大な人気を集めるD2Cコスメブランド「PHOEBE BEAUTY UP(ファービービューティーアップ)」。D2Cではブランドイメージやストーリー・世界観といった部分をきちんと発信することがビジネスモデルの要ですが、同社では自社メディア「DINETTE(ディネット)」の存在が重要な役目を果たしています。

ディネットはInstagramで6万フォロワーを集めるビューティーメディアで、自社メディアと合わせてコスメ情報やメイクアップの動画を継続的に配信しています。ファービービューティーアップは、このディネットのユーザーの声を集めて商品化されたブランド。そのため、商品の発売前から多くのファンを獲得しており、販売開始直後から爆発的な売れ行きを記録しました。

このメディアを起点としたブランド運営はD2Cでは多く見られる事例で、メディアとブランドが相互に作用することで効率的かつ加速度的な情報拡散を実現できます。D2CモデルでないECサイトでもこうした自社メディアの運営は効果的で、コンテンツマーケティングの効果をより高める存在として期待されます。

まとめ

今回は、ECサイトのコンテンツマーケティング事例を4つご紹介しました。コンテンツマーケティングはすでに多くの企業が取り組んでいますが、Web検索の定番化やコロナ禍による対面型マーケティングの減少を受けて改めてその価値が見直されています。

コンテンツマーケティングに取り組むためのツールやプラットフォームもより利便性を増しているため、事業者が取り組むハードルが下がっている点も追い風といえるでしょう。