ECサイトで活用が進むデジタルクーポンについて解説

EcWork編集部

ECサイトで活用が進むデジタルクーポンについて解説

EcWork編集部

ECはネット上で取引を完結できるビジネスモデルです。このECの強みを活かした施策として注目されているのがデジタルクーポンです。アプリやQRコードを使って割引クーポンや特典を発行するデジタルクーポンには、どのようなメリットがあるのでしょうか。

デジタルクーポンの概要とECで活用するメリットについてご紹介します。

デジタルクーポンとは?

デジタルクーポンとは、オンライン上で発行して利用できるクーポンのことです。従来までの紙のクーポンとは異なり、アプリや会員サイトから利用することが可能。わざわざ紙のクーポンを持ち歩かなくても、スマホの画面やサイトの会員ページから簡単に利用することができます。具体的には、

  • スマホにデジタルクーポンのバーコードを表示して利用する
  • QRコードでクーポンを読み込んで利用する
  • SNSやアプリで発行されたクーポンコードを入力して使用する

といった使い方が挙げられます。

デジタルクーポンをECで活用するメリットは?

ではEC事業者がデジタルクーポンを活用するメリットはどこにあるのでしょうか。

1.紙を使わずデジタルでクーポンを発行できる

1つ目は、紙を使わずデジタルでクーポンを発行できること。

紙でのクーポンの発行にはデザイン代や印刷代、使用する用紙代などさまざまなコストがかかります。ECでの利用となればクーポンをDMやポスティングで届けるなど別途費用がかかり、費用対効果が高い施策とは言えませんでした。

その点デジタルクーポンはオンライン上で発行するため、コストも安価に抑えることができ配布時の労力を減らすことができます。ECというサービスとも相性が良い点も、デジタルクーポンの強みです。

2.ユーザーの情報を蓄積できる

2つ目はユーザーの情報を蓄積できること。

デジタルクーポンは利用時にデータがすべてWeb上に残ります。どんなユーザーが利用したのか、どんなクーポンが人気なのか、といったさまざまなデータを分析でき、より最適な施策立案や改善につなげることができます。

これが紙のクーポンとなると何枚配布して、何枚利用されたかといった単純なデータしか集まらず、詳細な分析には結び付きません。ECではデータの蓄積が事業者にとっての資産になるだけに、ユーザー情報が蓄積されるデジタルクーポンはメリットが大きいと言えます。

3.ユーザーとの接点を増やせる

ユーザーとの接点を増やせるのも、デジタルクーポンの強みです。

例えば公式アプリでクーポンを発行する仕組みを採用すれば、クーポンの有無を確認する際にアプリを閲覧してもらうことができます。プッシュ通知でクーポンが届くことで、定期的に自社ECを思い出してもらうこともできます。

そこから、

  • コンテンツを読む
  • SNSをフォローする

など新たな接点を増やすことが可能です。購入機会や戦略の幅が広がれば、サイトの売上アップを後押しできます。

4.自由度の高いクーポン施策が実現できる

4つ目は、自由度の高いクーポン施策が実現できること。

紙のクーポンでは印刷が仕上がりユーザーの手元に届くまである程度時間がかかります。例えば誕生日に割引クーポンを発行する場合、DMで郵送するとなると当日に受け取ってもらうのは至難の業です。これがデジタルクーポンであれば顧客の会員情報と連動して「誕生日の当日に発行する」といったダイレクトな施策を実行できます。ユーザーに対して特別感を演出できる「体験型」の施策を提供できるという訳です。

その他にも、イベントやトレンドに合わせてすぐに企画を立ち上げクーポンを発行できれば、機会損失を減らす効果も得られるでしょう。

デジタルクーポンの活用はメリハリをつけるのが大事

ECでさまざまなメリットがあるデジタルクーポンですが、注意したいのがあまりに頻繁にデジタルクーポンを発行しないということ。クーポンを発行する手間やコスト、自由度が高いということは従来よりもクーポンを発行する頻度も増える可能性があります。

しかしクーポンは「割引」を提供する仕組みで、購入には繋がっても利益率は下がってしまいます。あまりに頻繁にクーポンを発行するとユーザーも「クーポン待ち」の状態が生まれてしまい、かえって収益性を悪化させる恐れがあります。

デジタルクーポンの活用はメリハリをつけることが大切です。事前にどんなタイミングならすぐにクーポンを発行してもいいのか、マニュアルや仕組みを作っておくと効果が高まります。

まとめ

今回はデジタルクーポンの概要とECで活用するメリットについてご紹介しました。

デジタルクーポンは従来の紙のクーポンに比べ自由度が高く、ユーザーにとっても利便性が高い施策です。またネットを主体となるECのビジネスモデルと相性が高い点も強みで、アイデア次第ではさまざまな活用法が検討できます。

一方で“ばら撒き”のようにクーポンを頻繁に発行してしまうと、利益率の低下や「クーポン待ち」のユーザーが増えるといったデメリットがあります。デジタルクーポンの活用には事前に社内ですり合わせを行うなどして、効果を最大化出来るよう進めていきましょう。