モノ系メディアを考察。マーケ戦略や注目のサイトを紹介

EcWork編集部

モノ系メディアを考察。マーケ戦略や注目のサイトを紹介

EcWork編集部

あらゆるモノがECで購入できる時代にあって、「選択のパラドックス」に陥っているユーザーも少なくありません。あまりに膨大な情報が溢れてしまい、かえって商品選びに頭を悩ませる頻度が増えています。

そんな時代にあって注目を集めているのが、大量の商品を独自に取材・紹介するモノ系メディアです。ユーザーの代わりに「選ぶ手間」を減らし、モノ選びの悩みを取り払ってくれます。

今回はそんなモノ系メディアのマーケティング戦略と、注目のサイトをご紹介します。モノ系メディアの戦略には、コンテンツマーケやオウンドメディア戦略へのヒントが詰まっています。ECのマーケ担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

ECマーケにも役立つモノ系メディア運営の3つの戦略

モノ系メディアとは、世の中で販売されている数多くの商品を独自で取材・紹介し、ウェブサイトでの購入を後押しするメディアサイトの総称です。

ランキング形式や専門家のおすすめ紹介といった形を採用して、ユーザーのモノ選びをサポートしますが、メディア運営にはECマーケでも参考にしたい3つの戦略があります。

モノ系メディア 戦略

戦略1.ユーザーファーストを徹底する

1つ目はユーザーファーストを徹底したコンテンツを制作すること。至極当たり前のことに思えますが、注目や人気を集めるモノ系メディアはこの大前提を徹底しています。

表や図、オリジナルの画像を使った見やすい構成づくりや、実際に商品を使用したうえでの解説記事。またその商品のノウハウを持っている専門家やライターによる監修や執筆など、ユーザーが商品選びのためにできることを網羅した記事づくりを採用しています。

「一次情報になり得るコンテンツづくり」に重きを置いていると言った表現が、わかりやすいかもしれません。

これは事業者目線からすると労力がかかり、リソースやコストの負担も大きくなります。しかし、これだけ大量の情報が飛び交う時代において、ユーザーに選んでもらうメディアやコンテンツを作るなら、相応の労力をかけるのは当たり前です。

「ユーザーファーストのコンテンツになっているか」「一次情報になるコンテンツに仕上がっているか」といった視点は、コンテンツマーケやオウンドメディア戦略に取り組む事業者にとっても参考となるポイントです。

戦略2.被リンク獲得に注力する

被リンク獲得に注力するのもモノ系メディアが成功おさめるうえで重要な戦略といえます。

ウェブメディアとして勝負する以上は、SEOによる上位表示は不可欠です。ユーザーファーストのコンテンツづくりはもちろんですが、サイトの評価を高めるための被リンク獲得も並行して進める必要があります。

大手モノ系メディアでは被リンク獲得専門のメンバーがおり、営業活動を積極的に展開しています。ブランドやメーカーへ商品を提供してもらい記事を執筆する代わりに、自社への被リンクを依頼する手法です。これはECのマーケ担当者も参考にしたい手法です。

被リンク営業を成功させるには、相手の企業にとってメリットがなければなりません。ここで重要となってくるのが戦略1の「一次情報になる得るコンテンツづくり」です。しっかりと作り込まれたコンテンツを制作していれば、営業先の企業からも好印象をもらえます。

とはいえ、闇雲に被リンクを依頼しても意味はありません。ある程度依頼先を吟味する必要があります。依頼する企業の権威性や信頼性、自社メディアとの関連性はしっかり吟味すべきです。ペイドリンクのようにリンクを金銭で購入するといった手法はもちろんご法度。悪質な場合はGoogleのペナルティの対象となるため、十分留意しましょう。

戦略3.オペレーションの効率化

ECマーケ担当者が、モノ系メディアから参考にしたいのがオペレーションの効率化です。

モノ系メディアは質の高いコンテンツ制作に力を入れていますが、仕組み化できる部分は仕組み化して、効率化を図っています。たとえば、記事の構成はある程度同じ「型」を採用し、どの商品にも応用できるような仕組みを構築しています。

やはり記事執筆で時間がかかるのが構成の部分。ここをフォーマットとして統一している点はモノ系メディアが大量のコンテンツを投入できる理由となっています。

この他にも、大手モノ系メディアでは記事執筆・イラストや図表作成・写真撮影・コンテンツ反映などを役割分担しています。またディレクターを置くことで、コンテンツの質を担保している点もポイントです。もちろん、最初からこれだけのメンバーを揃えるのは難しいとはいえ、サイトの成長を考えるなら将来的にコンテンツ制作チームを自社で揃えるのが得策でしょう。

注目のモノ系メディア3選

ここからは注目のモノ系メディアを3つご紹介します。

1.FUNDAY(ファンデイ)

FUNDAY
by:funday.jp

FUNDAYは「男心をくすぐるモノメディア」をテーマに、大人メンズ向けのアイテムを紹介するサイトです。特徴的なのがあえて1記事で紹介する商品数を絞っている点。これはあまりに商品数が多いと、かえってユーザーが悩みを深め、選択のパラドックスに陥るのを避ける狙いがあります。

専門的知見を持ったライターが厳選した商品をピックアップしつつ、ユーザーが自ら「モノを選ぶ楽しさ」を残したバランス感覚の良さは同サイトの魅力です。

>>FUNDAYのサイト

2.mybest(マイベスト)

by:my-best.com

モノ系メディアの代表格といえばmybestでしょう。自社で商品を取り寄せ、徹底して比較検証をおこなうユーザーファーストを徹底。取り扱う商品ジャンルも多岐にわたり、あらゆるモノ選びに対応したコンテンツづくりを続けています。

質の高い大量の記事を制作する一方で、記事構成のテンプレ化やデザインをモバイルのみに限定する思い切りのよさも特徴。効率化をしっかり進める戦略も参考にすべき要素です。

>>mybestのサイト

3.マイナビおすすめナビ

by:osusume.mynavi.jp

マイナビおすすめナビは、「買いたいものがきっと見つかる」サイトをテーマに数多くの商品を紹介するモノ系メディアです。

サイトはシンプルなデザインが採用され、ユーザーが商品を選びやすいようにカテゴリを細分化。各分野の専門家が監修を務め、信頼の高い情報発信が意識されています。SNSでの発信や被リンク獲得に力を入れている点も同社の特徴です。

>>マイナビおすすめナビのサイト

まとめ

今回は、注目を集めるモノ系メディアの戦略や注目サイトをご紹介しました。

モノ系メディアではユーザーファーストのコンテンツ制作や被リンク獲得への注力、オペレーションの効率化などECマーケにも役立つ戦略を採用しています。自社でコンテンツマーケやオウンドメディア戦略に取り組むなら、モノ系メディアの戦略を参考にしてみましょう。