インフルエンサーを販促に活用する際のチェックポイント
2022.10.26若年層を中心にSNSが情報収集の中心へと移行しています。これに合わせてEC事業者もSNSでの影響力が大きいインフルエンサーを販促に起用する動きが増えています。
一方で、インフルエンサーを起用したからといって、必ずしも結果につながるとは言えません。販促の効果を最大限に引き出すには、押さえておきたいポイントが存在します。
今回はインフルエンサーを販促に活用する際のチェックポイントについて解説します。
目次
インフルエンサーを販促に活用するメリット・デメリット
インフルエンサーを販促に活用するチェックポイントをご紹介する前に、まずはインフルエンサーを活用するメリット・デメリットをおさらいしておきましょう。
メリット
- 影響力を活かした集客が期待できる
- 新たなターゲット層の獲得
- SEOへの効果を期待できる
まずインフルエンサーの影響力を活かした集客が期待できるでしょう。インフルエンサーは多くのフォロワーを抱えており、一つの投稿の影響力は絶大なものです。自社とのコラボで商品やブランドを紹介してもらえれば、サイトへの集客が期待できます。
また新たなターゲット層の獲得も、インフルエンサー活用のメリットです。インフルエンサーのフォロワーには自社がアプローチできていないターゲット層が多く含まれています。これまで商品やブランドとまったく接点がなかったターゲットに、自社ECを認知してもらえます。
最後に、SEOへの効果が期待できます。インフルエンサーの影響力はもちろんですが、フォロワーが自分のSNSで自社サイトのリンクを貼ることで被リンクを獲得でき、SEOの評価を高めることができます。これもインフルエンサーを活用するメリットでしょう。
デメリット
- ステマと誤解される
- 炎上リスクが発生する
- 施策のコントロールが難しくなる
インフルエンサーが商品やブランドを唐突に紹介すると、ステルスマーケティングと誤解される恐れがあります。近年ユーザーはステマのような人を欺く手法を嫌悪する傾向が強くなっています。きちんとしたコラボ企画・プロモーション企画であると伝えないと、ブランドイメージを棄損する恐れがあるでしょう。
また過激な投稿や賛否を呼ぶ投稿で人気を集めるインフルエンサーは、炎上リスクがある点もデメリットでしょう。事前にコンプライアンスについて契約や約束事を設けておく必要があります。
最後にSNSやYouTubeといったメディアは、「バズる」ことで爆発的な成果につながる一方で、施策のコントロールが難しい点がネックと言えます。一度拡散してしまうと情報の真偽に限らず一気にネット上に広がるため、施策の内容や提供する情報の取り扱いには配慮が必要です。
インフルエンサーを販促に活用する際の4つのチェックポイント
では、実際にインフルエンサーを販促に活用する際のチェックポイントを見ていきましょう。
ポイント1.起用するインフルエンサーと商材の相性はいいか
まずは起用するインフルエンサーと自社ECのブランドや商材との相性を確認しましょう。
いくら影響力が大きいインフルエンサーを起用しても、自社とミスマッチがあれば販促の効果は限定されます。例えば、女性をターゲットにした商材であるにも関わらず、男性のフォロワーやファンが多いインフルエンサーの起用はミスマッチといえます。
事前に起用するインフルエンサーの属性をしっかり分析し、自社の販促に起用する効果があるのか見定めておきましょう。
ポイント2.ブランドイメージとマッチしているか
インフルエンサーとブランドイメージがマッチしているかも、事前に確認しておきたいポイントです。
インフルエンサーにもそれぞれ得意分野があり、丁寧な生活を提案するタイプやエンタメ色が強い投稿で人気を集めるタイプなど、キャラクターに違いがあります。例えば高価格帯の化粧品を販売しているブランドが、エンタメ色の強いインフルエンサーを起用してしまうと、ブランドイメージを損なう恐れがあります。
ポイント1での商材の相性と同じように、自社のブランドイメージとの相性もしっかり確認しておきましょう。
ポイント3.KGIやKPIを設定する
インフルエンサーを起用する場合はKGIやKPIをしっかり設定しておきましょう。
これは広告戦略全般に言えることですが、「インフルエンサーを起用して話題になった」で終わっては、施策の効果測定ができません。インフルエンサーを起用するなら、施策の目的や起用することでどのような効果を得たいのか、はっきりとした目標を定めておく必要があります。具体的にはKGIやKPIを設定しておき、購入率や問い合わせ数など、「やりっぱなし」の施策にならないよう留意しましょう。
ポイント4.インフルエンサーとのコミュニケーション密に行う
最後にインフルエンサーとのコミュニケーションは密に行うようにしましょう。
自社の商品やブランドのコンセプトやビジョンをしっかり伝え、どのような戦略で起用したのか相手に意図が伝わるようにします。また、コンプライアンスの部分でも契約内容や約束事を定めておき、互いに合意が取れた状態ではじめて具体的なアクションに動くようにしましょう。
これはデメリットでご紹介した炎上リスクを予防する意味や、販促の効果を最大化するためです。理想的な例ですが、インフルエンサーの中にはプライベートで自社ブランドを愛用しているケースも見られます。こうしたインフルエンサーにアポイントを取って販促案件を依頼する方法は効果が高いと言えるでしょう。
まとめ
今回はインフルエンサーを販促に活用する際のチェックポイントをご紹介しました。
- 起用するインフルエンサーと商材の相性はいいか
- ブランドイメージとマッチしているか
- KGIやKPIを設定する
- インフルエンサーとのコミュニケーション密に行う
インフルエンサーは影響力が大きく、集客や新たな顧客の掘り起こしに効果があります。一方で、自社の商品やブランドとミスマッチのあるインフルエンサーを起用しても効果は限定され、ブランドの棄損や炎上リスクといったデメリットが心配されます。
施策として案件を依頼するなら、インフルエンサーの属性や得意とする分野、投稿内容をしっかり確認し、自社のビジョンやコンセプトへの理解を促してから具体的なアクションを起こしましょう。