EC構築向けの無料サービスとは?概要からおすすめサービスまでまとめてご紹介
2019.10.02ECサイトをオープンできる、無料サービスをご存知ですか?
無料サービスなら、誰でも手軽にサイトをオープンできる上、費用の負担を大きく抑えることができます。
今回は、便利なEC構築向け無料サービスについて、サービスの概要やメリット・デメリット、おすすめのサービスまでまとめてご紹介していきます。無料サービスを使ってECサイトの開設を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
EC構築向けの無料サービスとは?
EC構築向けの無料サービスとは、ネットショップを手軽にオープンできる無料のサービスのことを言います。
一般的にネットショップを構築するには、有料のサービスを利用しなければならないと思われがちですが、近年のECブームの影響を受けて、誰でも手軽にサイトをオープンできる無料サービスがリリースされるようになりました。
無料サービスを利用すれば、個人や小規模の事業者でも簡単にネットショップを開設することが可能。費用の負担を大きく軽減できる点も、無料サービスの魅力の1つと言えるでしょう。
無料サービスを利用する3つのメリット
では、EC構築向けの無料サービスについてさらに詳しく知るために、サービスのメリットとデメリットを見ていきましょう。
まずはサービスのメリットを3つご紹介していきます。
メリット1.ECサイトの構築・運営費用を抑えられる
1つ目のメリットは、ECサイトの構築から運営にかかる費用を大きく抑えられるということ。
有料サービスを利用すると、ECサイトを構築するための初期費用や、毎月のサービス利用料となる月額料金の支払いが必要となります。その点、無料サービスでは、初期費用や月額料金は一切必要なく、すべてを無料で利用することが可能です。
これは、事業者にとって構築・運営にかかる費用を大幅に抑制することになり、サービスの最大のメリットと呼べるでしょう。個人や小規模事業者では、資金面の不安も付き物ですが、コスト面の負担を最小限に抑えつつ事業をスタートできるのは魅力的なポイントと言えます。
メリット2.専門的な知識が必要ない
2つ目のポイントは、ECサイトを構築するための専門知識が必要ないということ。
ECサイトを自分で構築するとなると、サイトのデザインやシステム、各種機能について専門的な知識が必要となります。有料サービスを利用する際も、ある程度知識は必要なため、初心者にとってはネックの1つとなってきました。
無料サービスでは、専門知識に乏しい初心者でもサービスを利用できるよう工夫がなされており、誰でも簡単にネットショップをオープンすることができます。事業者はサイトの運営にだけ注力することができるため、効率的なビジネス展開が見込めるでしょう。
メリット3.柔軟なサイト運営に対応できる
3つ目のメリットは、柔軟なサイト運営に対応できるということ。
ひと口にECサイトと言っても、さまざまな運営形態があります。例えば、イベントや季節にあわせて、期間限定でオープンする方法もその1つ。
こうしたケースでは、わざわざ有料サービスを使ってサイトを構築するとコストがかさんでしまう上、オープンまで時間がかかってしまいます。その点無料サービスなら、サイトを構築するための費用負担がないので、手軽にサイト構築が可能。また、オープンまでの期間も大きく短縮することができるので、柔軟なサイト運営に対応できるでしょう。
無料サービスの3つのデメリット
では、無料サービスを利用するデメリットはどこにあるのでしょうか?こちらも3つのポイントをご紹介します。
デメリット1.デザインや機能に制限がある
1つ目は、サイトのデザインや機能面で制限があるということです。
無料サービスでは、デザインカスタマイズに対応するためのテンプレートや、ECサイトの運営に必要な基本機能が網羅されています。しかし、有料サービスのように細部までこだわったカスタマイズには対応しておらず、機能の追加や開発にも未対応です。
このため、より本格的なECサイトを構築したいという事業者からすれば、やや物足りなさを感じてしまうでしょう。この点は、デメリットの1つに数えられます。
デメリット2.集客力でモール型や有料サービスに劣る
2つ目は、集客力が弱いということ。
ECサイトの構築手法には、無料サービスの他にも楽天やAmazonのようなモール型サービスや、専門業者が提供している有料サービスが存在します。
こうしたサービスの強みは、集客力に優れているということ。モール型は抜群の知名度を武器に、多くのユーザーを獲得することが可能です。また、有料サービスでは専門業者の質の高い集客サービスを利用することができ、こちらも集客力は高いと言えます。
しかし、無料サービスでは集約に関するアプローチはすべて事業者本人が担わなければなりません。ゼロからサイトへの訪問を促すのはかなりの難易度を要することから、サービスのデメリットと言えるでしょう。
3.事業拡大や大規模展開に不向き
3つ目は、事業の拡大や大規模ECの展開には不向きだということです。
無料サービスでは、登録できる商品数やデータ容量に上限が設けられています。そのため、事業を拡大したい場合や、大規模ECを展開するには限界があり、有料サービスと比較すると不向きと言えるでしょう。
おすすめのEC構築向け無料サービスは?
さて、実際にECサイトを構築できる無料サービスにはどのようなものが挙げられるのでしょうか?ここでは、国内でとくに人気を集める「BASE」と「STORES.jp」のサービス内容をご紹介します。
BASE
- BASEかんたん決済手数料 3.6%+40円
- サービス利用料 合計金額(商品代金+送料)の3%
BASE(ベイス)は、2012年にスタートしたEC構築向けの無料サービスです。サービス開始からすでに80万店舗を超えるサイトの構築を手掛けており、豊富な実績とノウハウに優れたサービスです。
サービスが独自に運営しているショッピングモールアプリも存在しており、ショップを開設すると自動で登録が完了。アプリの登録者数は500万ユーザーを超えていることから、集客力に不安のある無料サービスのデメリットをカバーしてくれるでしょう。
BASEのサービスでは、商品を販売した際の購入手数料が設けられています。手数料は2種類。
1つはBASEかんたん決済サービスを利用した際の手数料。こちらは合計金額(商品代金+送料)の3.6%+40円が発生します。もう1つは、サービス利用料。こちらは合計金額(商品代金+送料)の3%に設定されています。
STORES.jp
- 決済手数料 5%(スタンダートプラン3.6%)
STORES.jpは、毎月1万店舗が新規オープンしている、人気の無料サービスです。特徴は無料で利用できるフリープランと、月額1,980円で利用できるスタンダートプランがあるということ。
こちらは、フリープランとスタンダードプランの違いを一覧にしたものですが、代引き決済やAmazon Payの利用、独自ドメインへの対応など有料プランならではの充実した機能が整っています。
とくに注目したいのが決済手数料。フリープランでは5%に設定されていますが、有料プランでは3.6%に設定されています。この割合はBASEに比べ大幅に低い金額となっており、よりお得にサービスを利用することができるでしょう。
また、STORES.jpの魅力として、STORES.jp MAGAZINEの存在も挙げられます。こちらは、STORES.jpが自社サイトで運営するWebマガジンですが、最新のサービス情報はもちろん、ショップの構築から運営に至るまでのノウハウがたっぷり紹介されています。初めてECサイトを運営する方にとっては、強い味方となってくれるでしょう。
無料サービスの事例紹介!
無料サービスを使ってみたいけど、実際にどんなサイトに仕上がるのか完成形が気になりますよね。そんな方に向けて、最後にBASEとSTORES.jpを利用したサイトの構築事例をご紹介します。
サービスをオープンする前にイメージを膨らませてみましょう!
BASEの事例1:TAWARA HONEY SELECTION
兵庫県に本社を置く俵養蜂場と、デザイン事務所のLANDMARKがタッグを組んで運営するECサイトが「TAWARA HONEY SELECTION」です。
サイトでは、老舗養蜂場が品質にこだわったハチミツ商品が販売されています。LANDMARKがデザインを手掛けたとは言え、無料サービスを使ったとは思えないハイクオリティなサイトに仕上がっており、BASEのサービスを利用した場合のイメージを膨らませることができる良い事例と言えるでしょう。
>TAWARA HONEY SELECTIONの公式ページはこちら
BASEの事例2:DRAMA STUDIO
「DRAMA STUDIO」は、木を使った生活雑貨を取り扱うECサイトです。サイトは個人の事業者が運営しており、ぬくもりのある木の質感と、繊細なデザインが見事にマッチした魅力ある商品が揃っています。
BASEは個人のユーザーも多く利用していますが、こうした方でもハイクオリティなサイトを仕上げることができる事例の1つと言えます。
STORES.jpの事例1:BRKLN PARC
カジュアルでおしゃれなベビー用品を取り扱う「BRKLN PARC」。こちらは、STORES.jpのサービスを利用したECサイトです。日本にはないアメリカンテイストのデザインが特徴的で、赤ちゃんをおしゃれに彩る魅力的な商品が揃っています。
サイトはポップなイラスト調のデザインを採用することで、オリジナリティある仕上がりを実現。バナーやアイコンにもこだわっている点も、注目しておきたいポイントです。
STORES.jpの事例2:Special FRESH
可愛らしい布製品を取り扱っている、「Special FRESH」。販売されている商品はカラーリングが際立っており、思わず購入したくなるアイテムばかり。
サイトのデザインはシンプルながら、洗練された印象を与えてくれ、ブランドイメージを高めることに貢献しています。STORES.jpのサービスをイメージしやすい事例の1つです。
まとめ
今回は、ECサイト構築向けの無料サービスについてご紹介しました。
無料サービスでは、誰でも手軽にECサイトをオープンできる上、初期費用や月額料金がかからないというコスト抑制のメリットが期待できます。
国内の無料サービスでは、BASEとSTORES.jpがとくに人気を集めおり、両サービスとも無料とは思えないハイクオリティなサイトの構築が可能。サービス選びに悩んだ際は、販売手数料や機能、ショップ事例などを参考にしながら選ぶのがおすすめです。