ECマーケティングの自動化を支える鉄板のWeb接客ツール3選
2020.04.17ユーザーが実店舗のような購入体験を可能にしてくれるWeb接客ツール。ECマーケティングの自動化を実現してくれるサービスですが、実際に導入するとなるとどのサービスを選べばよいのか迷ってしまいます。
そこで今回は、数あるWeb接客ツールの中から、鉄板と呼べる3つのサービスをご紹介していきます。サービス選びに迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
Web接客ツールとは?
Web接客ツールとはECサイトを訪れたユーザーに、デジタルテクノロジーを使って実店舗のような接客を提供するサービスのことを言います。
具体的にはユーザーの行動や購入履歴をデータとして収集・蓄積し、そこからユーザーのパーソナリティーに合わせて最適な接客を提供します。例えば、ユーザーの興味や関心が強い商品をおすすめに表示したり、行動履歴に合わせてポップアップ機能を表示するといった具合です。
個別のユーザーにパーソナライズ化された施策を投入することができるため、顧客満足度の向上はもちろん、コンバージョン率のアップからサイトの売上を高めることが可能です。
ECショッピングは「体験型」にシフト
近年Web接客ツールが注目を集める理由として、ユーザーの購買行動が変化したことが挙げられます。
ユーザーはこれまで、商品の価格や品揃えが充実したサイトを求める傾向にありました。しかし近年こうしたサイトへのニーズは減少傾向にあり、これに代わって「サイトでどのような体験を得られのる?」といった体験型の購買ニーズが高まりを見せています。
Web接客ツールは、ユーザーのパーソナリティーの合わせて最適化された接客を提供できます。つまり、ネットショップであっても実店舗のようなリアルな購入体験を提供できるということ。
まさに現代の購買ニーズにマッチしたサービスと言え、事業者が導入を進める大きな理由の1つでしょう。
CRMの視点からサイトの売上向上も図れる
また、サイトの売上向上という意味でもWeb接客ツールは大きな意味を持ちます。
ユーザーとの良好な関係を維持して自社の売上に繋げるCRM施策が近年注目されていますが、Web接客ツールはユーザーにとって満足度の高い購入体験を提供することで、顧客ロイヤリティの向上を促すことが可能。
これに比例して、リピートユーザーの増加も見込めることから、結果としてサイト全体の売上向上を図ることができます。
競争が過熱化するEC業界にあって、いかにユーザー1人1人と関係性を維持できるのかは重要なポイントと呼べ、Web接客ツールの導入が進むもう1つの理由と言えるでしょう。
EC事業者におすすめのWeb接客ツール3選
ここからは、数多くのサービスが提供されているWeb接客ツールの中から、EC事業者にとくにおすすめしたいサービスを3つピックアップしてご紹介します。
1.KARTE
KARTE(カルテ)は、株式会社プレイドが提供するWeb接客ツールです。
2015年3月のサービスリリース後、年々着実に成長を続けており、これまでの導入サイトの累計ユーザー数は68.3億ユーザー。流通総額は1.55兆円を超えるなど、業界でも人気のサービスとして知られています。
【特徴】
- リアルタイムで最適なアクションを提供
- ユーザーの感情を可視化して把握できる
KARTEの特徴は、リアルタイムで最適なアクションを提供できるということ。KARTEではサイトを訪問したユーザーの行動や購入履歴、属性を瞬時に解析・分析し、リアルタイムで接客に反映してくれます。
ポップアップやメッセージの表示内容などをユーザー1人1人にカスタマイズすることで、よりパーソナライズ化された接客を実現することが可能。反映スピードが早いことで、コンバージョンに繋がる機会損失を減らし、サイトの売上アップに貢献してくれます。
また、ユーザーの感情や心理状態を可視化して表示してくれる、管理画面の使いやすさも特徴の1つでしょう。上記はKARTEの管理画面のサンプルですが、ユーザーの状態をイラストで分かりやすく表示していることが分かります。
これはサービスを利用する事業者側がより詳細にユーザーの状態を把握できるため、より効果的な施策投入を後押ししてくれるでしょう。
2.Sprocket
Sprocket(スプロケット)は、株式会社Sprocketが提供するWeb接客ツールです。
ユーザーがリアルな接客体験を通じ、満足度を高めてくれる「おもてなし」を実現することを目指しており、自社のサービスを「おもてなしデザインプラットフォーム」と提唱しています。
こうしたビジョンやサービスの質の高さも相まって、多くのEC事業者がサービスを導入。2014年のサービスリリース以降高い評価を得ており、サービスの継続率は93.4%と高水準を記録しています。
【特徴】
- IDCJによるおもてなしの実現
- 大手システムとの連携が可能
Sprocketでは事業者とユーザーの関係構築を深めるための、IDCJと呼ばれる独自のスタイルを採用しています。これは「おもてなしコミュニケーション運用スタイル」と呼ばれるもので、以下の4つの頭文字を取ったものです。
- Insight(ユーザーの観察)
- Design(より最適な接客の提供)
- Communication(ユーザーの要望を引き出す)
- Judgement(効果測定を行う)
まずInsightの部分で、ユーザーを観察し情報を収集します。各種分析手法を用いて、ユーザーのパーソナリティーを洗い出し、データとして蓄積していきます。
次にDesignの部分で、実際にユーザーに対してアクション(接客)を行います。ポップアップ機能を中心に100パターン以上のシナリオを用意することで、ユーザーへの「おもてなし」を実現します。
Communicationの部分では、ユーザーの要望に応えるためのサイトデザインや機能を用意。JudgementではSprocketのデータサイエンティストがプロデューサーと共にデータ解析を行い、的確な効果測定を行うことができます。
IDCJはいわばSprocketがおもてなしを実現するために築き上げたPDCAサイクルといえ、同サービスの最大の売りとも言えるでしょう。
また、Sprocketでは大手システムとの連携サービスも充実しており、よりスピーディーな連携構築が可能となっています。
3.Repro
Repro(リプロ)は、リプロ株式会社が提供するWeb接客サービスです。同社では、企業と顧客の関係性を深め集客や売上に繋げる「カスタマーエンゲージメント(CE)」に注目。同サービスをCE(カスタマーエンゲージメント)プラットフォームと提唱し、サイトの売上向上に貢献してくれます。
Reproは2015年のアプリ向けの分析ツールをリリース後、年々機能を拡充。現在はアプリ・Web双方にサービスを提供しており、世界65ヵ国、7,300以上のサービス導入実績をほこります。
【特徴】
- 豊富な導入実績
- シンプルで分かりやすいサービスを提供
Reproでは世界規模での導入実績があるとご紹介しましたが、これはサービスを提供する上での大きな強みとなっています。豊富な実績があるということは、それだけノウハウの蓄積も進んでいるということ。
事業者が専門的な知識やノウハウに乏しい場合でも、サービス会社側がしっかりサポートすることで、売上の最大化を図ることが可能です。
また、シンプルで分かりやすいサービス提供もReproの特徴の1つでしょう。ReproではWebポップアップやレコメンド機能といった8つの機能を提供しています。加えて、運用支援向けのサービスを用意しており、事業者のニーズにあわせて、サービス内容が分かりやすく準備されています。
まとめ
今回は、Web接客ツールの中でもとくに人気を集める3つのサービスをご紹介しました。
Web接客ツールはデジタルテクノロジーの用いることで、Web上で実店舗と変わらない接客を提供するためのサービスです。ECサイトは年々競争が過熱化しており、サイトの差別化を図ることが求められています。
Web接客ツールはこうした課題を解決する一手となることから、事業者でも導入を検討する価値があるでしょう。
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