Shopifyは「売れない」の誤解と見直したい3つのポイント

EcWork編集部

Shopifyは「売れない」の誤解と見直したい3つのポイント

EcWork編集部

Shopifyに関するキーワードやSNSでの投稿を見ていると「Shopify 売れない」といった言葉を目にします。

しかし、実際にShopifyを利用しているEC事業者の声を聞くとこうした声は少なく、むしろ「Shopifyを導入して業績が伸びた」といった声が多い印象です。このギャップの理由はどこにあるのでしょうか?

今回は「Shopify 売れない」に隠れている誤解と、業績に悩む事業者が取り組みたい3つの見直しポイントを解説します。

Shopifyが売れないは大きな誤解。陥りがちな落とし穴とは

Shopify 売れない

まず結論から述べると、Shopifyが売れないという認識には大きな誤解があります。

落とし穴になっているのは、「Shopifyを導入すれば商品が売れる」という認識です。そもそもShopifyは、ECサイトの構築プラットフォームサービスです。サービスはあくまでも自社サイトを立ち上げるためのもので、導入すれば集客や売上がアップする訳ではありません。

もちろんShopifyには集客や売上アップをサポートする多彩な機能が用意されています。しかしこうした機能は活用してこそ意味があります。「Shopifyが売れない」といった声には「導入さえすれば業績が上がる」といった誤解が含まれているように感じます。

筆者はShopifyを利用してECを運営する事業者へインタビューや取材をする機会が多いですが、いずれの企業もしっかりと施策に取り組んでいればShopifyはとても優秀なプラットフォームだと回答してくれます。こうしたプラットフォームの強みを把握して、フルに活用できるかが「売れる」と「売れない」の分かれ道になっているようです。

Shopifyの強みをもう一度理解しておこう

では、Shopifyの強みはどこにあるのでしょうか。強みは大きく4つです。

  1. 低コストで自社ECの構築が可能
  2. アプリによる拡張機能
  3. 豊富なデザインテンプレート
  4. 越境ECやドロップシッピングに対応

1つ目は、低コストで自社ECを構築できること。Shopifyは立ち上げ時の初期費用が無料。月額料金もスタンダードプランで29ドルと定額料金制を採用しており、手頃な価格で自社ECをオープンできます。事業の拡張に合わせて上位プランへの移行も可能なため、ランニングコストの最適化を実現できます。

2つ目はアプリによる拡張機能。Shopifyはアプリを使って誰でも簡単に機能を拡張できます。ノーコードで導入できるアプリも多く、専門的な知識がない事業者でも欲しい機能を手軽に追加できます。

3つ目は豊富なデザインテンプレート。ECにとってサイトデザインは集客やブランディングに欠かせない要素ですが、Shopifyには「テーマ」と呼ばれるデザインテンプレートが100種類以上用意され、自社の世界観や商材にあわせてデザインのカスタマイズが可能です。

4つ目は、越境ECやドロップシッピングに対応していること。Shopifyは全世界170以上の国で利用されており、越境ECに強いサービスを展開しています。またメーカーや卸業者から直接商品を販売するドロップシッピングにも対応できるため、事業の自由度や柔軟性が高いサービスとなっています。

売れないと諦める前に見直したい3つのポイント

ここまで、Shopifyは売れないという認識への誤解や、サービスを活用するうえでの強みについて解説しました。

では、こうした情報を踏まえて、Shopifyでのサイト運営に苦戦している方が見直したいポイントについて見ていきましょう。

1.集客施策を見直す

まずはサイトの集客施策を見直しましょう。

ECサイトがもっとも苦戦するのが集客の部分です。実店舗と違いネット上に存在するECサイトは、こちらから呼びかけなければ「存在しないお店」と同じです。ユーザーに自社サイトの存在をしっかり認識してもらうためには、集客施策に取り組む必要があります。

集客施策は大きく3つ挙げられます。

1つ目は広告出稿。コストはかかりますが、ユーザーの目に留まりやすい場所に広告を出稿できれば、集客効果が高い施策です。とくにオープン当初は「サイトを知ってもらう」ための戦略として、一定期間広告を出稿しておきましょう。

2つ目はSEOです。SEOは検索エンジンに上位表示させるための対策です。関連するキーワードで上位に表示されれば、それだけユーザーの目に留まりサイトを訪問してもらえる機会が増えます。SEOは速効性はありませんが、じっくり取り組めばきちんと成果が出る施策です。中長期的な目線で集客に取り組むためにも、コツコツとSEOに取り組んでおきましょう。

3つ目はSNSの運用です。近年のECサイトの流入先として、SNSは大きなウェイトを占めます。とくに若年層はSNSから情報を収集する機会が多く、サイトのオープンと合わせてSNSの運用にも取り組んでおきましょう。集客効果はもちろん、ブランド戦略としても効果的で、サイトのファン獲得につながります。

2.購入への導線を見直す

購入への導線を見直すのも、取り組みたいポイントです。

ECサイトで商品が売れない場合、購入にいたる導線に改善点が潜んでいる場合があります。たとえば商品ページの説明不足や画像が鮮明でなく購買意欲が下がってしまうといったケースです。この他にも、

「任意の決済手段がなかった」
「購入ボタンがわかりづらかった」
「商品のベネフィット(価値やメリット)が伝わりづらかった」

など、ユーザーが購入にいたるまでに躓くポイント=改善点はないか見直してみましょう。

またShopifyの機能やアプリを使って改善に取り組むのも効果的です。かご落ちメールや決済手段の追加など、Shopifyには購入を後押しするさまざまな手段が用意されています。Shopifyの強みをしっかり活かすことで、購入を後押ししてあげましょう。

3.ターゲット層の分析や戦略を見直す

最後にターゲット層の分析や戦略の見直しに取り組んでみましょう。

商品が魅力的にも関わらず売上につながらない場合、ターゲット設定が間違っている場合があります。たとえば、自社では20代の女性ユーザーをターゲットに設定していたものの、実際は30代~40代の女性ユーザーが多かったといった例です。ターゲットが違えば、広告バナーのデザインやメルマガ・SNSの文面にも修正が必要です。

また流入先としてSNSが多いなら、広告の出稿先としてSNSを強化するといった戦略の見直しが検討できます。

Shopifyにはストア分析機能が用意されており、自社サイトの詳細なデータを確認可能です。こうしたデータを参考にしながら、ターゲットにあわせて戦略をチューニングしていきましょう。

まとめ

今回はShopifyは「売れない」という認識に隠れている誤解について解説しました。

Shopifyが売れないという声には、「Shopifyを導入すれば商品が売れる」という認識が隠れています。ShopifyはあくまでもECサイトの構築プラットフォームであり、導入さえすれば集客や売上がアップする訳ではありません。

しかしShopifyは集客や売上アップに貢献する多彩な機能やアプリが用意されています。サービスの強みを理解しつつ、こうした機能をしっかり使いこなせばおのずと成果が現れるはずです。

ぜひShopifyの強みを理解したうえで、施策や戦略の改善を目指していきましょう。