サブスクとは?ECでの市場規模と今後の動向

EcWork編集部

国内でもすっかりお馴染みのワードとなったサブスク(サブスクリプション)。EC市場でもサブスク型のサービスを提供している企業が増えていますが、今後の市場規模の推移はどうなっていくのでしょうか?

今回はサブスクの意味、現在の市場規模や今後の動向について解説します。

サブスクとは?

サブスクとはサブスクリプション(subscription)の略で、定額料金でサービスを提供するビジネスモデルを指します。

ユーザーは一定額(月額料金が一般的)の料金を支払うことで、サービスやコンテンツを利用することが可能。オプション等を除けば追加料金は発生しないため、決まった金額でサービスを使い放題で利用することができます。

定期購入とサブスクの違い

ECでは以前から定期購入というビジネスモデルが存在しましたが、両者の違いはどこにあるのでしょうか?

定期購入では1つの商品(モノ)を販売し、定期的に購入してもらう仕組みを採用しています。一方のサブスクではサービス(コト)を提供することに軸足が置かれており、期間で区切られた体験型のサービスと位置づけることができます。

年々消費者のニーズはモノを「所有」することから「利用」することへと変化しています。サブスクはこうした消費者ニーズとビジネスモデルの仕組みが上手くマッチした事例で、ECでも新たな顧客層を開拓できるとして企業が参入する動きが加速しています。

サブスクECの現状と今後の動向は?

次に、サブスクECの現状を考察しつつ、今後の展望について見ていきましょう。

BtoCサブスクの市場規模は約8,700億円

サブスク 市場規模

矢野経済研究所が2021年4月に発表した調査結果によると、2020年度のBtoCサブスクの市場規模は約8,759億円。これは前年度比で28.3%アップの大幅増でサブスク市場の活況が伺えます。

同調査では今後の市場推移についても調査しており、2021年度は9,965億円と予測。2022年度には1兆円規模まで成長するとされており、サブスク市場は今後も右肩上がりの成長が期待されます。

参考データ『2020年度のサブスクリプションサービス国内市場規模』

ECでは体験の質向上と「モノ」との連動強化が鍵

市場規模は拡大の予想は、裏返せば競争の加速を意味します。ECサブスクでは従来のサービスでは差別化を図ることが難しく、価格競争に巻き込まれてしまうでしょう。

差別化を図る上でのアイデアとして、サブスクサービスでの体験の「質」向上が挙げられます。現在は個人レベルでの利用がベースとなっているECサブスクですが、今後はサービス利用者が集まることができるオンラインサロンやリアルイベントの開催といった「繋がり」を意識することで、ブランドへの帰属意識やサービスの質向上に結び付けることができます。

また、期間を利用するというサブスクの概念に留まらず、「モノ」(商品)と連動させたサービスもアイデアの1つでしょう。例えば、サービス内のライブ配信でライブコマースを実施するといった取り組みや、サービスと連動して利用できる商品(食品系ならオリジナルの調理器具の提供)を開発するなど、既存の概念に捉われないアプローチも人気を集めそうです。

ECサブスクの成功事例

最後に、ECではどのようなサブスクサービスが人気を集めているの具体的な事例をご紹介しましょう。

1.air Closet

air closet

air Closet(エアークローゼット)」は、プロのスタイリストがコーディネートした洋服を、定額借り放題で利用できるECサブスクです。毎日の洋服でファッションを楽しみたいものの、なかなか自分に似合ったアイテムや着こなしが見つからないというユーザーも少なくありません。air Closetはこうしたユーザー向けにスタイリストが選定した洋服を定額でお届け。利用後はクリーニング不要で返却すればOK。

何が届くのか分からないワクワク感と、定額で利用できる手軽さが人気を集めています。

2.Oisix

oisix

食品系ECサブスクとして人気を集めているのが、「Oisix(オイシックス)」です。Oisixでは一週間から毎日の食卓で美味しくいただけるレシピの材料を使い切りサイズでお届け。食材の鮮度や安全性にも配慮されており、届いた材料を調理するだけで美味しいご飯を楽しむことができます。

仕事とや育児が忙しい世代や、栄養バランスが気になる方、バラエティ豊富なメニューを楽しみたい方など、さまざまなニーズに対応できるのはサービスの魅力です。

3.My Little BOX

My Little Box

My Little BOX」はコスメ系のECサブスクです。サービスではパリスタイルのコスメや雑貨を毎月5点ずつお届け。なにが届くのかはお楽しみで、現地の流行やトレンドをいち早く掴んだおしゃれなアイテムを楽しむことができます。

「自分へのご褒美」という楽しみ方や、宝箱を空けるようなワクワク感が女性から高い評価を集めています。

まとめ

サブスクは従来の定期購入と違い、商品を「所有」するのではなくサービスを「利用」するという発想がビジネスモデルの基本にあります。定額制で一定期間サービスを利用することができるためお得感があり、ユーザーの継続性が高い点も魅力です。

市場規模も右肩上がりで拡大していますが、一方で競争が過熱化しているとも受け取れます。今後は体験型サービスの質向上やモノ(商品)との連動を図ることで、他社との差別化を図ることが重要でしょう。