【基礎から分かる】Googleアナリティクスの特徴は?有料版の360との違いも解説
2020.09.22Googleアナリティクスは、ECサイトのアクセス解析に欠かせない定番のツールです。
無料で高精度のデータ解析を利用できるため、「サイトを開設したらまずGoogleアナリティクスの設定を行う」という流れが当たり前になっています。
今回は、Googleアナリティクスの基礎部分となる特徴を丁寧にご紹介。初めてツールについて学ぶ人にも参考になる内容となっています。また、有料版のGoogleアナリティクス360との違いについても解説します。
目次
Googleアナリティクスとは?
Googleアナリティクス(Google Analytics)とは、Googleが提供している無料のアクセス解析ツールです。2005年にサービスがリリースされると、アクセス解析ツールの定番として瞬く間に業界を席巻。
Googleという唯一無二の企業が提供しているという点も、ツールの強みとなっています。また、Googleアナリティクスのことを略して「GA」と表記することもあります。
無料で高精度なデータ解析を実現
Googleアナリティクスでは、あらかじめツールを導入しておけば自分のサイトを訪れたユーザーの行動データを自動で収集し解析することが可能。無料とは思えない膨大なデータや細かな指標を閲覧することができ、自社のマーケティング戦略に活用することができます。データは24時間ごとに随時更新され、最新のデータを元にした戦略を練ることができるでしょう。
ECサイトにおいては、サイトを訪れたユーザーの流入経路や行動履歴、コンバーションの有無を詳細に分析する必要があります。Googleアナリティクスなら、欲しいデータをほぼまるごとカバーすることができ、カスタマイズによりコンバーションポイントを設定することも可能。詳細なデータを元に、さまざまな施策の検討や効果測定を行うことで、集客や売上増に繋げることができるでしょう。
Googleアナリティクスの特徴は?
ここからは、Googleアナリティクスの特徴について、詳しく見ていきましょう。ツールの特徴は、大きく3つ挙げることができます。
特徴1.無料で高精度のツールを利用できる
Googleアナリティクスの1つ目の特徴は、無料で高精度のツールを利用できるということ。
EC向けのデータ解析サービスはGoogleアナリティクス以外にも提供されていますが、基本的に有料のサービスとなっています。その点Googleアナリティクスは、機能をすべて無料で利用することが可能。
データの精度や指標の数も文句なしの水準で、これ1つでアクセス解析をすべてまかなうことができます。ECサイトでは利益率を高めるため、各種コストを少しでも抑えたいのが事業者の本音。無料で利用できるGoogleアナリティクスは、こうしたニーズを満たしつつ、自社のマーケティング戦略に大きく貢献してくれるでしょう。
特徴2.多彩な指標を用いたアクセス解析が行える
2つ目の特徴は、多彩な指標を用いたアクセス解析が行えるということ。
Googleアナリティクスでは、サイトを訪れたユーザーが「いつ・どこから・誰が・何を」といった細かなデータを閲覧・解析することができます。
具体的には、大きく4つの分析の種類が用意されています。それぞれの種類には細かな指標が用意されており、多彩な角度からのアクセス解析を実行することが可能。ツールではそれらの指標を「レポート」でチェックすることができ、期間や時間帯、経路などセグメントを設定することであらゆるバリエーションを構築可能です。
【ユーザー】
サイトを訪問したユーザーに関するデータを閲覧できます。年齢、性別、地域、訪問回数といった指標はもちろん、新規ユーザーなのかリピートユーザーなのかといったユーザー属性による分析も可能です。旧アナリティクスではオーディエンスという呼ばれ方をされていましたが、現在はユーザーに統一されています。
【集客】
集客では、ユーザーがどこから来たかというポイントに絞ったデータが表示されす。訪問経路だけみても、自然検索なのか他サイトからの流入なのか、広告からのアクセスなのかSNSを通じたアクセスなのか…といった細かい分析が可能。SNSもFacebookやTwitterなどより細かく区分されるため、施策の効果やユーザーの行動をより正確に把握できるでしょう。
【行動】
行動では、サイトの中でのユーザーの行動についてチェックできます。どんなページが人気を集めているのか、どのページで離脱が多いのかなどなど、閲覧ページ、閲覧時間、離脱ページといった指標からユーザーの行動を分析します。
ページごとの特徴や傾向が把握できれば、改善や修正、新たな施策の投下といった戦略を練ることが可能に。自社の人気ページを参考にしたコンテンツ作りに役立てることができるでしょう。
【コンバージョン】
コンバージョンでは、任意のコンバージョンポイントを設定しておくことで、サイト内の成果を確認することができます。例えば、ECのもっとも重要なコンバージョンポイントといえば購入になります。設定をしっかり行っていれば、商品別のデータや価格別のデータも確認できるため、自社の状況を客観的に把握するにはうってつけです。
特徴3.Googleの外部ツールと連携できる
3つ目は、Googleの各種外部ツールと連携できるということ。
Googleでは、デジタルマーケティングに関する多彩なツールを提供していますが、Googleアナリティクスならこうした各種ツールとスムーズに連携を構築することが可能です。
例えば、Google広告と連携を行えば、広告の成果や状況をアナリティクス内で簡単にチェックすることができます。この他にもGoogleサーチコンソールやGoogleアドセンスなどと連携することができるため、自社ECのデジタルマーケティングに関するデータをまるごとチェックすることができます。
【無料版で連携可能】
- Google 広告
- Google Search Console
- Google AdSense
- データポータル
【有料版(360)で連携可能】
- Google アド マネージャー
- ディスプレイ&ビデオ 360
- 検索広告 360
- Google Cloud
- Salesforce Sales Cloud との連携機能
- Salesforce Marketing Cloud との連携機能
- サーベイ 360
- オプティマイズ 360
有料版のGoogleアナリティクス360とは?
無料で利用できるGoogleアナリティクスですが、実はGoogleアナリティクス360と呼ばれる有料版のサービスも提供されています。
大幅な解析精度の向上やヒット数上限に拡大が特徴
Googleアナリティクス360では無料版に比べ、データ解析の能力が大きく向上しています。具体的には、サンプルの母数となる上限を大きく取ることで、より正確なデータを収集することができます。データ分析において母数の数は精度の向上と比例しますが、サンプルが多いことでより実数に近い解析データを提供できるようになっています。
また、無料版では処理できるヒット数(送信・処理されるデータの通信単位)の上限が1,000万ヒットでしたが、有料版の360では10億ヒットまで処理することが可能。より膨大なデータを扱うことができます。
導入から運営にいたる各種疑問や相談に応じてくれる有人のカスタマーサポートも特徴の1つです。
【主なサービスの違い】
項目 | 無料版 | 有料版(360) |
ヒット数 | 1,000万件 | 10億件 |
プロパティあたりのビュー数 | 最大 200 個 | 最大 400 個 |
カスタムディメンション | 合計20 個 | 合計 200 個 |
プロパティあたりのビュー数 | 最大200個 | 最大400個 |
データの更新頻度 | 保証なし | 4時間を保証 |
データ量制限 | あり | なし |
中小規模のECサイトなら無料版で十分
実際にツールを導入する際に無料版と有料版のどちらを導入するか迷ってしまいそうですが、基本的には無料版のGoogleアナリティクスで十分過ぎるほど詳細なデータ解析を実行できます。
有料版のGoogleアナリティクス360はGoogle公式でも大企業向けのサービスとアナウンスされており、実際月額料金は130万と高額です。
中小規模のECサイトでサービスを導入するなら、無料版を選んでおいて間違いないでしょう。
まとめ
今回は、Googleアナリティクス(Google Analytics)の特徴や有料版との違いについて解説しました。
Googleアナリティクスは、Googleが提供するアクセス解析ツールです。最大の特徴は高精度のサービスを無料で利用できる点で、ECサイトのアクセス解析でも抜群の利便性をほこります。有料版のGoogleアナリティクス360は大企業向けサービスとなっており、より高度な解析や各種データ上限が大幅にアップしている点が特徴です。基本的には無料版で十分過ぎるほどのサービスを利用できるため、中小規模のEC事業者は無料版を導入してみましょう。
ECに関する最新の情報を集めるなら、EC Workがおすすめです。ECの構築から運営に関する各種情報を幅広く届けしています。EC事業者の方にとって役立つ情報が揃っているので、ぜひ参考にしてください。