インストリーム広告とは?注目度が高まる広告のメリットや種類を解説

EcWork編集部

インストリーム広告とは?注目度が高まる広告のメリットや種類を解説

EcWork編集部

SNSやYouTubeで動画コンテンツを手軽に楽しめるのに比例して、動画の再生前後に表示されるインストリーム広告への注目が高まっています。

今回はインストリーム広告の概要や種類、メリットやduomoについて解説します。また「なぜインストリーム広告が注目されるのか」についても紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

インストリーム広告とは?

インストリーム広告 とは

インストリーム広告とは、動画の再生前後や再生中に流れる広告のことです。

YouTubeで動画の冒頭や再生途中に流れる広告動画をイメージするとわかりやすいのではないでしょうか。視聴したい動画と合わせて再生されるため、ユーザーへのアピール度が高い広告形態として注目されています。

【インストリーム広告の種類と特徴】

広告の種類特徴
スキッパブル広告再生開始から数秒経過するとスキップできるようになる動画広告
ノンスキッパブル広告再生が終わるまでスキップができない動画広告
プレロール広告動画再生前に挿入される動画広告
ミッドロール広告動画本編の再生中に挿入される動画広告
ポストロール広告動画本編の視聴後に挿入される動画広告
バンパー広告6秒以内など短い再生時間が特徴の動画広告

インストリーム広告のメリットは?

インストリーム広告のメリットは大きく次の3つです。

  1. 動画を視聴したいユーザーに表示されるためアピール度が高い
  2. 再生回数などの従量課金制なので費用対効果が高い
  3. 視覚と聴覚に訴求できるため印象に残りやすい

1つ目は動画を視聴したいユーザーに表示されるため、アピール度が高いこと。

インストリーム広告はYouTubeや動画配信サービスなど、コンテンツの再生前後(または再生中)に表示されます。「動画を視聴したい」ユーザーに表示されやすいため、他の広告に比べアピール度が高い傾向にあります。広告のスキップ機能も用意されていますが、気になる動画広告であればそのまま視聴してもらえる頻度が高く、訴求効果が大きい点もメリットです。

2つ目は再生回数などの従量課金制なので費用対効果が高いこと。

インストリーム広告では動画の再生回数に応じて金額が発生する仕組みが一般的です。また金額も「〇秒以上再生された場合に発生」「CTAをクリックした場合に発生」するなど、費用対効果が高いといえます。成果に応じたコストを支払う仕組みは、事業者にとってメリットが大きいといえます。

3つ目は視覚と聴覚に訴求できるため印象の残りやすい点です。

Webで一般的なバナー広告は視覚的な訴求はできるものの、聴覚へ訴えかけることはできません。その点動画広告は視覚だけでなく聴覚にも訴求できるため、ユーザーの印象に残りやすいといえます。静止画と違い動きがある点も、ユーザーを惹きつける要素として効果が高いでしょう。

制作に労力がかかる点はデメリットに

一方でインストリーム広告のデメリットとして、制作に時間や手間がかかる点が挙げられます。

どうしても動画となると撮影や編集作業の労力が多く、専門的な知識も必要となってきます。スマホを使って手軽に動画を撮影できるとはいえ、広告としてリーチさせるならある程度のクオリティは求められるでしょう。より広告の効果を高めるとなると外注する必要も出てくるため、初期コストが大きくなる可能性が考えられます。

なぜインストリーム広告が注目されるのか

広告費 構成比 2022

2023年2月24日に電通から発表された調査レポート「2022年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」によれば、動画広告(ビデオ広告)の総額は5,920億円。これは前年比115.4%の二桁成長で、検索連動型広告に次ぐ高い成長率(前年比122.2%)となっています。

動画広告の種類広告費構成比率
インストリーム広告3,456億円58.4%
アウトストリーム広告2,463億円41.6%

また動画広告の内訳を見てみると、インストリーム広告が3,456億円で全体の58.4%。動画コンテンツ外の広告を意味するアウトストリーム広告が2,463億円で41.6%と、企業もインストリーム広告に力を入れているのがわかります。

では、なぜ企業はこれほどインストリーム広告に力を入れているのでしょうか?

スマホやコネクテッドTVが普及し動画広告が浸透した

まずデジタル技術の進化により、スマホやコネクテッドTV(ネットに接続できるTV)が普及した点が挙げられます。

誰もが手軽に動画コンテンツを視聴できるようになり、インストリーム広告との接点が一気に増えました。広告はいかにユーザーにリーチできるかが効果を測る目安ですが、視聴者数が増加するインターネット領域は企業にとって広告を出稿する魅力的な領域となりました。

また、従来までの動画広告に比べ広告単価が抑えられる点も魅力です。

これまで動画広告はTVCMの独壇場でしたが、出稿できるのは巨額の広告費を支払える一部の企業に限られていました。しかしインストリーム広告は動画広告でありながらTVCMに比べて格段に広告費が抑えられます。もちろん、話題性の高さではTVCMに軍配があがりますが、中小規模の企業にとっては魅力的な選択肢が増えたことになります。

まとめ

今回は注目度が高まっているインストリーム広告について解説しました。

インストリーム広告とは、動画の再生前後や再生中に流れる広告のことで、YouTubeや動画サービスで視聴できる広告などが該当します。近年ではWebで動画コンテンツを視聴する機会が格段に増え、企業にとってもインストリーム広告が魅力的な広告出稿先となっています。

一方で、タイパや効率を強く意識する若年層は広告に抵抗感を抱く傾向があり、企業は今後、視聴時間を奪われても構わないと感じる「価値ある動画広告」や「話題性のある広告」を制作する必要があります。