ポッドキャスト(Podcast)とは?仕組みや人気を集める背景を解説
2024.03.13スマホやテクノロジーの普及によって、近年存在感を増しているのがポッドキャストです。しかし、「そもそもポッドキャストとは?」「ラジオや音声配信サービスとどう違うの?」といった疑問をお持ちの方も多いはず。
そこで今回はポッドキャストについての理解を深めるため、サービスの概要や仕組み、なぜ人気を集めているのかといった疑問を解説します。
目次
ポッドキャストとは?
ポッドキャストとは、インターネット上で音楽や音声コンテンツを楽しめるサービスです。スマホやタブレット、パソコンなどから視聴でき、ポッドキャストに対応したアプリを持っているユーザーなら誰でもコンテンツを楽しめます。
ポッドキャスト(Podcast)は、もともとAppleの携帯音楽プレーヤー「iPod」と「broadcast=放送する」を組み合わせた造語として使われていましたが、近年ではサービスの仕組みや番組そのものを意味する言葉として定着しました。
ポッドキャストの仕組みは?
ポッドキャストについて理解する際にポイントとなるのが、サービスの仕組みです。ポッドキャストでは、「RSSフィード」を通じてファイルが公開されます。RSSフィードとは、「Rich Site Summary(リッチ・サイト・サマリー)」の略称で、サイトの新着や更新情報を配信する技術です。
ここで押さえてもらいたいのは複数のプラットフォームに自動で配信されるという点です。ポッドキャストのサービスの音声コンテンツを公開すれば、「Apple Podcast」や「Spotify」、「Google Podcast(2024年後半にYouTube musicへの一方化を発表)」などに一括でコンテンツが自動反映されます。
例えば、ラジオならラジオ局の電波を使って、音声配信サービスならサービスのプラットフォームを使ってコンテンツを配信します。どちらも自社のみでコンテンツを放送しますが、ポッドキャストなら複数のプラットフォームに一括でコンテンツを配信できるわけです。
ユーザーは任意のプラットフォームからコンテンツをいつでもどこでも視聴可能。一時停止や再視聴などライフスタイルに合わせた使い方ができます。
人気の背景は?3者の視点から見るポッドキャストのメリット
では、ポッドキャストのメリットはどこにあるのでしょう。ここでは人気の背景を知るために、クリエイター・ユーザー・事業者の3者の視点からポッドキャストのメリットを解説します。
クリエイター│複数のプラットフォームに配信できる
音声コンテンツを配信するクリエイターにとって、複数のプラットフォームに配信できる点はポッドキャストを利用する大きなメリットです。
1つのプラットフォームに配信している場合、ユーザーもプラットフォームを利用する人に限定されます。その点複数のプラットフォームへ自動で配信できるポッドキャストなら、ユーザーとの接点が増えるためファンや視聴者数を増やせます。
また、仮にプラットフォームがサービスを終了する場合でも、複数のプラットフォームへコンテンツを配信しておけば、過去のコンテンツが削除される心配がありません。クリエイターにとってコンテンツは作品であり資産です。リスクを分散できる点は、作品や資産を守る上で魅力的な要素です。
ユーザー│自分な好きなタイミングコンテンツを楽しめる
ユーザーにとってのメリットは、自分の好きなタイミングでコンテンツを楽しめる点。ライブ放送ではないため、好きな時間やライフスタイルに合わせてコンテンツを視聴できます。ながら作業との相性の良さ、タイパの良さといった若年層との親和性の高さもポッドキャストが人気を集める理由です。
近年はインターネットメディアやSNSで「切り抜き」コンテンツが流行っていますが、ユーザーにとって手軽に情報を入手できる一方で、信憑性の有無や、理解度を深めるといった「深掘り」が出来ない点がネックです。音声コンテンツはハンズフリーで気軽に視聴できる「ハードルの低さ」と、じっくりと情報や知識、エンタメを楽しめる「深掘り」の両方を満たせる点で、ユーザーにとって貴重な情報源といえます。
事業者│コンテンツ制作の手軽さと広告リーチ率の高さ
ではクリエイターよりも、より営利目的で利用する事業者のメリットはどこでしょう。まず音声コンテンツは、音声を録音し配信するという手軽さがあります。動画や記事と比べ制作や編集の時間が短く、コストも安い点が魅力です。もちろん魅力的なコンテンツを発信するための台本づくりやネタ集めといった労力は必要ですが、参入障壁の低さはメリットでしょう。また音声には「人感」が生まれます。ブランドイメージのアップや、ユーザーとの関係性を構築するには効果的な要素です。
マーケティングの面からもポッドキャストは事業者へのメリットがあり、例えばながら作業で音声を聞いているため広告のリーチ率が高い(スキップやスルーされにくい)傾向にあります。またラジオをイメージすると分かりやすいですが、広告そのものをコンテンツ化しやすいのも事業者には魅力的です。ラジオパーソナリティが事業者をゲストに招いて商品やサービスをPRする、といった流れはユーザーにとっても違和感がなく、リーチしやすいコンテンツといえるでしょう。
まとめ
今回はポッドキャストの概要や仕組み、人気を集める背景についてご紹介しました。ポッドキャストとはインターネット上で音楽や音声コンテンツを楽しめるサービスです。ポッドキャストに対応しているサービスであれば、複数のプラットフォームにコンテンツが自動で配信可能。クリエイターや事業者にとってはユーザーとのタッチポイント増加や、コンテンツが削除されるリスクを軽減できるといったメリットがあります。
またユーザーにとっては自分が普段から利用しているプラットフォームでコンテンツ視聴できる点や、音声コンテンツならではの手軽さやながら聴きとの相性の良さも魅力でしょう。